高枝切鋏の修理

伸縮できないトラブルが起きた時の分解・修理

ムサシ高枝切鋏
この画像はムサシHPから借用

伸ばそうとすると何かに引っ掛かり伸びない。

伸びていた状態から短くしようとすると何かに引っ掛かり収納できない。

こんなトラブルありませんか?

そこで、3段に伸縮する方法も知りたく、修理も兼ねて分解してみました。

ムサシ高枝切鋏

■ムサシ高枝切鋏の分解

①は、分解する前の収納した状態です。
②は、左の鋏部分を残し、ほとんどの部分を分解しました。
③は、伸縮機構のところで詳しく説明しまが、
これを見ると3段式伸縮でなく2段式です。

2本のフラットバーがロックピンと切り欠き部の篏合により、1本のフラットバーになります。
ピンと切り欠き部の位置により、長さが伸びたり短くなったります。

※フラットバーとは、その名の通り、薄長い帯状の焼き入れ鋼です。(金切り鋸のイメージ)

■ロックピンを外すレバー

①と②のパイプの左端についている青色部分がロックピンを上下に動かすレバーです。
レバーを押すと切り欠き部に篏合していたピンが外れフラットバーが、伸縮可能になります。
1本のフラットバーの切り欠き部は9カ所あり、9段階に伸びます。
フラットバー2本で、合計18段階に伸びることになります。

ロックピンとロックレバー
伸縮機構

■フラットバーの連結機構

①は、右側(手元のハンドル側)の切り欠き部で、②はそのロックピンです。
③は、左側(鋏側) の切り欠き部で、④はそのロックピンです。
切り欠き部にロックピンが篏合すると、伸縮しない通常の固定状態になります。
⑥は、切削レバーと左のフラットバーがレバーとカシメピンをかえして連結しています。

■切削レバー部

切削レバー部(黄色い部分)の詳細です。
③の細い丸棒の雄ネジと、②のレバーの中心部の雌ネジで連結し、鋏の開閉量はここで調整できます。
④の六角ナットの位置でフラットバーとロックピンの位置を調整できます。
レバーを押して伸縮しようとしてもできない時は④の位置で直せることもあります。

調整部
ハンドル部

■切削レバー部分の分解

レバーを握ると鋏が閉まり枝が切れます。
鋏の閉まる量が少なく細い枝が切れない時は、黄色の下のレバーを右に回して(右ネジ)長さを少し短くすると切れるようになります。

但し、切削レバー部分を分解しないと、下のレバーを回すことはできません。

■鋏部

④のフラットバー部は、右端の切削レバー部と連結機構(切り欠き部とロックピン)をかえして繋がっています。
切削レバーを握ると④が右に引っ張られ、⑥の刃が上に閉まり枝が切れます。

鋏部
鋏部の分解

■鋏部の分解

中央の黒い物が鋏の刃です。
右の光っている物は、切れた枝を、捩じりバネの力で、左の黄色の本体に押し付け、落下しないように保持する押さえです。
強い捩じりバネのため、組み立て時は、かなりやり難いです。

■ 調整

④の六角ナットを調整することにより改善することができますが、切り欠き部分のロック状態を外から見ることができませんので感に頼るしかありませんでした。
また、細いパイプ内で細長い部材が伸縮の都度擦れ合っていますので何かに引っ掛かる可能性もあります。

私は、⑥のネジを追加し、切削レバー全体を軸方向に回し、引っ掛かりにくい位置で止めています。

ハンドル部の調整ナット

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